■ 可愛いあのコはリリアン生? -後編- ――本当に、一体これは何なんだ。 由乃は校舎から出ると、外の空気を肺いっぱいに吸い込み、吐き出す。校舎の中に、祐巳さんはいなかった。 「はぁー」 しかしこの溜息は、祐巳さんが見つからなかったことに対してではない。宛てのある溜息だとしたら、それはきっと祐麒君に対してだ。 笙子ちゃんに頼まれて抱き合ってからというもの、全然落ち着かない。心の底を火であぶられているみたいに、時間が経つにつれ温度が上がってくるみたいだった。 そして、心をあぶる感情は一つではない。それは今更とも言える驚きや、恥ずかしさ、照れくささ。そうせざるを得ない状況だったとは言え、よくも人前であんなことができたものだ。 それらの感情をひっくるめて言えば、不愉快だった。不快ではなく、不愉快だ。 いつもイケイケ青信号。その由乃が、どうしてこうも躊躇ったり、立ち止まったりしそうになるのか。何故、頬に灯った熱が引かないのか。そういうこと全てが不愉快で、それはマイナスの感情であるはずで。それでもどこかでプラスの感情が生まれ、息づいている。 嬉しいとか、楽しいとか、はっきりと言葉に出来ない感情が、プラスとマイナスで交じり合っているのだ。それは決して±0にはならないわけで、非常に中途半端。 「……もうそろそろ、か」 窓から教室の中の時計を覗くと、もう約束の時間の三十分が過ぎようとしていた。結局、祐巳さんは見つからなかった。 いや、もしかしたら、集合場所である古い温室にいるかも知れない。その可能性を見越して、集合場所をあそこにしたのだ。祐麒君と合流する場所を薔薇の館にしたら、他の山百合会幹部と鉢合わせになる危険があり、あらぬ誤解をされかねない。人目につかない場所で集合、となると、古い温室が一番適当だと思われた。 「あ」 くるりと身体を温室の方へ向けた瞬間、ふと違和感が頭をよぎる。何だか、すごく大切なことを忘れているような――。 「……しまった」 そうだ、古い温室の場所を、祐麒君に教えていない。 しかし今頃気付いたところで、時すでに遅し。教えようにも、祐麒君がどこにいるかなんて分かるはずもない。 (頑張って、祐麒君) 由乃はそうエールを送ると、古い温室へと歩き出す。だって、もうどうしようもない。まさかもう一度校内放送で呼び出すわけにも行かないし。 ひょっとしたら、学園祭を見て回っている時に、古い温室の場所を認めていたかも知れない。いや、そうであって欲しい。今由乃に出来ることは、そんな風に祈ることぐらいだった。 てくてく歩いていると、やがて温室が見えてくる。そして、その中にいる人影も。 「あれ?」 まさか、祐麒君がいるのだろうか。と思ったけど、その可能性はすぐに打ち消される。――何故なら、人影は二つ合ったからだ。 「――」 慎重に、温室の扉を開く。 すると、そこには。 「祐巳さん、聖さま……」 居た。祐巳さんが、おまけに聖さま付きで。 「あれ、由乃さん……?」 「うん? 由乃ちゃん、どうしてこんなところに?」 「それはこっちの台詞ですっ」 正直、拍子抜けした。まさか本当に、ここに祐巳さんがいるなんて。 「祐巳さん、放送で呼ばれていたのに気付かなかったの?」 「そうなの? 多分、聖さまと喋っていて気付かなかったんだと思う」 「あら、それじゃ私が悪いみたいじゃない」 「そんなこと言ってませんってば」 ケラケラ笑う聖さまを見て、由乃は膝をつきたくなった。あなたの仕業か! と。 「実はね、薔薇の館に向かう途中で聖さまにあって――」 それから祐巳さんは、聖さまとここにいる理由を教えてくれた。 祐巳さんはランチの様子を見に来た聖さまとバッタリ会ってしまい、暫く話し込んでいたらしい。それから二人してランチを捜し、この温室の近くで発見された、と。 「それで、そのランチは?」 「もう、どこかへ行っちゃったの。気まぐれなコだからね」 そして、ちょっとここで休憩、ということだったらしい。人騒がせな。 「……あのね、祐巳さん」 「うん、分かってる。ごめんなさい」 祐巳さんはそう言うと、カクッと頭を下げた。わざわざ頭を下げられるほどじゃないと思ったけど、それだけ反省しているのだろうと解釈しておく。 「でもね、用事もないのに『薔薇の館に行かなくちゃ』って言うのも変かな、と思ったから」 「まあ、それはそうね」 「あれれ。そうすると私はお邪魔虫?」 「いえ、聖さまは悪くないですよ。結果的にこうなっちゃっただけで」 「祐巳ちゃん、それフォローになってないよ」 聖さまは祐巳さんの肩をポンポンと叩きながら、全く悪気のない笑顔で言った。 本当にまあ、表面だけみるとお気楽な人だと思う。由乃が薔薇の館の住人になったばかりの頃は、もっとクールだったはずなのに、今や別人だ。 (別人、と言えば――) そこではたと、現状の問題点に気付く。もしこの場に祐麒君が現れたら、祐巳さんの前に別人の祐巳さんが現れることになるではないか。 (やっぱり頑張らないで、祐麒君) 由乃はさっきとは正反対のことを考えながら、この場を打開する策を練る。 その間も祐巳さんたちは、コントみたいな会話を続けているのだった。 「……そういうことだったの」 令さんは大きく息を吐きながら、しみじみと呟いた。 「そうとは知らずにごめんなさい。私――」 「い、いえ。いいんです。気にしないで下さい」 祐麒はそう言いながら、心中で『トホホ』と呟く他なかった。 令さんは、事情を話せば分かってくれた。しかし、それまでに長ーいお説教があったことを忘れてはならない。本気で怒った令さんがどれだけ怖いか、ものの数分で教えられたのだ。 あの後、祐麒は即効で捕まった。相手はミスター・リリアンの称号を持つ人とは言え、生粋の女の子。無理に振り解くこともできず、散々リリアンに忍び込むとはどういうことか、令さんがどれだけ失望したか、祐麒に説いてくれたのだ。 祐麒にとってはありがたくも何ともないお説教。しかしそれは、祐麒に色々なことを教えてくれた。 「それにしても」 「え?」 「本当に由乃さんのことを、大切にしてるんですね」 令さんの口を挟む間もないほど熱い、怒涛のお説教。それで分かったことは、それに尽きる。 「当たり前でしょう。それに祐麒君。これからはあなたが由乃を大切にしなきゃいけないのよ?」 「え? ……はあ、そうなんですか」 祐麒は曖昧に答えながら、一体何故なんだと首を傾げた。 勿論由乃さんみたいな可愛いコを、大切にしないわけがない。いや、可愛くなければ大切にしないというわけでもないが。 「はあ、じゃ駄目なのよ。しっかり由乃を幸せにしてくれないと。ちゃんと分かっているの?」 「は、はい……」 何故かまたもや説教モード。今気付いたが、令さんは由乃さんに関わることだと、尚更お説教に熱がこもるらしい。 ――何か、論点がズレてませんか? 祐麒がそう進言しようとした時、令さまは「あ」と何かを見つけたように小さく叫んだ。 「しまった。そろそろ戻らないと。それじゃ」 「あ……。ちょっと待って下さい!」 しかし、同じ過ちを繰り返す祐麒ではない。今度こそ、『古い温室』の場所を訊いておかなくては。 「あの、『古い温室』ってどこですか?」 「古い温室? それなら第二体育館に行く途中にあるわ。あっちに向かって行けば、分かると思う」 「分かりました。ありがとうございます」 「ええ。それじゃね」 令さんはそう言うと、小走りで武道館へ戻って行った。 さて、と腕時計を見ると、もう約束の時刻を少し過ぎてしまっている。 「まずいな……」 まだボールは回収していないが、仕方ない。一旦集合場所に集まるべきだろう。 そういうわけで、一路『向こう』と指差された方角へあるき出す。その方角とは祐麒が元来た道であり、結局は堂々巡りである。 (あれかな) 暫く歩いていると、やがて温室らしき建物が見えてくる。講堂の脇にあるそれは、祐麒が講堂の裏を通ってきた為に見逃してしまっていたらしい。 温室の中には、蠢く人影がある。きっと由乃さんが先に来ているんだろうと、祐麒は勢いよく扉を開けた。 ギイィと。 勢いよく開く扉の音に、祐巳は出入り口の方を振り向き――絶句した。 何せそこには、自分がもう一人いたのだから。 「は……?」 目の前に、もう一人祐巳がいる。顔はどう見たって祐麒なんだけど、祐麒が祐巳の格好をしてここにいるわけがないし。 「しまったわ……」 祐巳が混乱していると、由乃さんはそう呟く。ますますわけが分からない。 よし、まず話を整理しよう。 祐巳は薔薇の館に向かう途中、聖さまに会った。少し話し込んでからランチを捜してエサをあげ、その後ランチはどこかへ行ってしまったので、ちょっと温室にでも入ってお話を。そうしたら由乃さんが入ってきて、今度はまた祐巳が入ってきて。――ダメだ、やっぱりわけが分からない。 「祐麒、何してんの?」 祐巳が尚もパニックに陥っているのを余所に、聖さまは一言そう言った。 「え? いや、あの……」 段々、話が見えてきた。聖さまにも、もう一人の祐巳は祐麒に見えて、その祐巳(仮)はそれを否定しない。 「って。本当に祐麒なのっ!?」 「えーっと。……うん」 何てこと――信じられない。 祐麒はつい最近まで、あれだけ女装を嫌がっていたというのに。きっとアレでクセになってしまった、女装に目覚めてしまったんだ。柏木さんは祐麒のことを「ノーマルだ」って言っていたけど、別の方向でアブノーマル。 そして由乃さんが体操着でいると言うことは、わざわざ制服を借りたのだろう。ああ、本当に何てこと。そこまでしてリリアンに忍び込みたかったのだろうか。 「祐麒! 私は女装が趣味の上乙女の園に忍び込むような弟を持った覚えはないわよっ!」 「ち、違うっ! 俺だってそんな弟になった覚えはないっ!」 「ま、まあ二人とも。少し落ち着いて」 姉弟で珍しく大声を出すと、これまた珍しいことに由乃さんが止めに入ってきた。さっきの「しまった」発言と言い、何か知っているみたいである。 「聞いて、祐巳さん。聖さまも。これはね――」 ピロリロリーン、――と。 由乃さんの説明に割って入ったのは、軽快な電子音。音のした方角を見てみれば、聖さまが携帯電話を構えているではないか。 「 「なっ、ちょっ、何言ってるんですかっ。消して下さい!」 「祐麒よ。それは無理ってものだ。こんな面白画像、すぐに消せるわけがない。あー、江利子に見せたら喜ぶだろうなぁ」 聖さまの言葉を聞くと、祐麒は青ざめる。江利子さまは薔薇さま時代に花寺へ行ったことがあるから、当時生徒会の手伝いをしていたらしい祐麒と面識が会ってもおかしくはない。――って、そんな冷静に分析している場合じゃなかった。 「聖さま、困りますっ。弟の趣味が女装だなんて、私まで同情の目で見られてしまいます!」 「だから、違うってば!」 「あーもうっ! 私の話を聞けっ!!」 再び騒然となった温室の中に、由乃さんの叫び声が響いた。 由乃さん、キレちゃってる。 「いい!? 祐麒君が祐巳さんに用事あってここに来たから、放送で祐巳さんを呼んでいたの! だけど祐巳さんが来ないから私が許可取ってきて祐麒君をリリアンに招き入れた上に変装してもらって一緒に祐巳さんを捜していたの! 分かった!?」 おお、よくそんなに一気に言えたね、と思わず拍手をしそうになったけど、更に怒りそうなので止めた。 それにしても、メチャクチャな理由である。 「だから?」 そして聖さまは、あっけらかんと訊いた。 「だから、って」 「だって、どんな理由があってもこの写真の価値は変わらないでしょ。私がコレを消す理由にもならない」 「それは、……そうですけど」 さっきの勢いはどこへやら、由乃さんはたじたじである。流石に元薔薇さまが相手ともなると、いつものごり押しは効かない。 「それに、私だけ口止めしてもダメなんじゃない?」 聖さまはそう言うと、出入り口の方を見た。 「もうそろそろ出てきたら? 直接取材できるチャンスだよ」 「え……?」 どういうこと? と出入り口を見ていると、出てくるではないか。写真部所属・内藤笙子ちゃんと、新聞部所属・高知日出実ちゃんが、バツの悪そうな表情で。 「笙子ちゃん、……あなた分かっていたの?」 「……後から気付きました」 何故だか顔を赤くしている由乃さんに対し、笙子ちゃんはにっこり微笑む。何のことかは分からないけど、二人には何らかの接触があったらしい。 「それにしても、日出実ちゃん」 「あの、祐巳さま。誤解しないで下さい。私は常日頃から祐巳さまを尾行しているわけではないんです。ただ笙子さんが誰かを尾行していたから、これは何かあるなと感じたんです」 そしてついて行って見れば、祐巳じゃなくて祐麒だったと。記者として中々の直感である。 これまでの会話から察するに、祐麒と笙子ちゃんはどこかで会っていて、その時に正体を見破られていたのだろう。さっきの由乃さんの言葉を汲むと、その場に由乃さんもいたらしい。 「祐麒。今度リリアンに来た時は、尾行に気を付けておいた方がいい」 「はあ……」 聖さまが言うと、祐麒は生返事を返す。何だか、今すぐにでも逃げ出したい、って表情である。 「尾行する方も、もうちょっと姿を隠しながらの方がいいと思うけどね。ところであなたたち、新聞部?」 「いいえ、私は写真部です」 「私は、新聞部ですけど……」 聖さまの問いに、一年生二人が答える。聖さまは、満足そうに頷く。 「それなら話が早いわ。二人とも、それと由乃ちゃんもこっちに来て」 笙子ちゃんに日出実ちゃん、それに由乃さんを集めると、聖さまは三人にだけ聞こえるように何かを話している。 福沢姉弟だけはぶいて内緒話。こんな状況、祐巳と祐麒に関わることだと言っているようなものである。 「それは面白そうですね」 笙子ちゃんが、こちらにも聞こえるぐらいの声で言った。 「素晴らしい企画です。次の特集はこれで決まりですね」 続いて日出美ちゃんが、賛嘆の声を上げる。次の特集って、物凄く嫌な予感がするんだけど。 「……聖さまがそれで引いてくれるなら」 最後に由乃さんが、渋々といった感じで呟く。それぞれの意見を聞き終えた聖さまは、満面の笑顔。 その聖さまはコホンと咳払いすると、祐巳と祐麒に向かって高らかに言ったのだ。 「はい、それでは多数の賛成の声が出たところで、そろそろ始めましょうか。ここに福沢姉弟・個人撮影会の開会を宣言します――」 数日後。 由乃は自室に戻ると、「はぁ」と溜息を吐きながらベッドに座り込んだ。さっさと制服から着替えなきゃ、とは分かっているが、先に確認しておくべきことがある。 がさごそと鞄から取り出したのは、本日発行のリリアンかわら版。一面の見出しには、こうある。 『 ――これは新聞部と写真部、そして あの時聖さまが出した条件は、誰も考え付かないものだった。 『あのね、祐巳ちゃんと祐麒を、顔は映さず色々な角度から撮る。特に祐麒を撮る時は、祐巳ちゃんなのかどうか分からないような構図でね。そしてそれを次のかわら版に載せて、どっちが本物の祐巳ちゃんか当てさせるのよ』 果たしてそれがどういう風に聖さまの得となるのかは分からないが、携帯で撮った写真は誰にも見せないという約束を取り付けた。聖さまは去り際に「次のかわら版が楽しみだなー」とか言っていたので、案外自分がやりたいだけなのかも知れないけど。とにかく、これで新聞部と写真部に手を打って貰えたのだからよしとしよう。 ちなみに祐麒君の記述に関しては、『校内外からそっくりさんをスカウトした』とだけ書かれている。複数人いるように見せかけ、その上顔や全身が分かるような写真はなかったので、まず祐麒君だとは気付かれないだろう。 だからまあ、その件については一件落着。しかし大騒ぎの後には、色々なものが残るものだ。――例えば、写真とか。 「……」 由乃は鞄から封筒を取り出すと、両手で持って膝の上に乗せる。これは今日の昼休み、笙子ちゃんが直接持ってきてくれたものだ。 よくもしゃあしゃあと、と思ったけど、受け取らないわけにもいかないわけで。笙子ちゃん、蔦子さんに弟子入りしてから、どんどん曲者になっていっているんではないか。 「はぁ」 まあ、愚痴はそれまでとしよう。受け取ったからには、中身を確認しないといけない。 きっとヘンな顔なんだろうな、と覚悟を決めると、封筒を開ける。そして出てくるのは、盗撮写真やら、そうじゃないのやら。 次々写真を繰って眺めていると、最後の方で『あの写真』が出てきた。予想通り顔は真っ赤、でもそこまでおかしな顔じゃなかったから安心した。 しかし、これまでの人生でこれほどまで恥ずかしがったことがあっただろうか。そして何故、こんなにも照れくさいのか。全く未知の感覚だった。 「ん?」 次にいこうと思って写真を繰ると、何故かもう一枚同じ写真があった。次に出てきた、由乃が祐麒君を後ろから抱き締めている写真も、同じく二枚ある。 (――やってくれるじゃないの) これはつまり、祐麒君に渡しておいてと言っているようなものじゃないか。本当に、笙子ちゃんは曲者だ。 さて、では由乃の手元に残る方はどうしておこう。ベッドに後ろ手をついて考えていると、部屋の端にあるぬいぐるみに気が付いた。この前のデートで、祐麒君がとってくれたぬいぐるみだ。 「うーん」 顎に手をやりながら、由乃はぬいぐるみの元へと歩みよる。残念ながら、現在由乃の部屋には空いている写真立てがない。 ではここではどうだろう? とぬいぐるみに持たせてみた。あの日、祐巳さんたちにドッキリを仕掛けた時みたいに――。 「って、何恥ずかしいことをしているのよ、私は」 見るのも恥ずかしいって言うのに、何で飾ろうとしているんだ。無為にしてしまった行動への羞恥から、由乃はぬいぐるみを投げ――ようとして、やっぱり止めた。 「何なのよ、もう」 投げたいのに、大切にしなきゃって言う気持ちが邪魔をする。 写真なんて破り捨てたいぐらい恥ずかしいのに、優しくしか触れられない。 この気持ちが何なのか、いくら考えても解らないと知りながら。制服にシワが付くのも無視してベッドをのた打ち回るぐらいしか、今の由乃にはできそうもないのだった。
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