■ アイモカワラズ
 
 
 
 
「夏だね」
「そうね、夏ね…」
「暑いね」
「そうね、暑いわね…でも」
 バゴッ
「プグェッ」
 ドサッ
「サトーさんに夜這いをされ、抱き付かれてるあたしは、猛烈に不機嫌なの」
 聖の人体急所に素晴らしい肘鉄を打ち込んだ景は、携帯を取り出し、
「あっ、あたしです。セクハラ親父女子大生を仕留めましたので、回収と調教、お願いします」
とだけ言い残すと、聖をそのままに、帰宅してしまった。
 
 その夜。
「さて、今夜はどんな事をされたいのかなぁ」
 自室に連れ帰って、ベッドの上に縛り上げた聖に対し、ボンテージ姿の蓉子が最高の笑みを向ける。
「よ、蓉子…様?」
 聖は脂汗を流して蓉子に尋ねる。
「何、あたしのかわいい聖ちゃん」
「(うわっ、最悪。完璧女帝モードだ!!)出来れば痛くしないで欲しいんですが…」
 蓉子は、ニッコリ笑うと、こう言った。
「なら、今夜は寝かせない刑に処してあげるわ…」
 気付けば蓉子の左手には危ないブツが握られ、右手は危ない手つきをさせてる。
(あぁ、死ぬ前に祐巳ちゃんと致したかった…)
 その夜、水野蓉子の部屋からは一晩中、聖の喘ぎとすすり泣く声がこぼれ続けたという…
 
 

 
 
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