■ とある日の二人の朝 「んっ……」 「あっ、おはよう。リコ」 「ゆうき…、おはよう……って、祐麒!?」 「うん?」 (落ち着け、乃梨子。昨日は瞳子と可南子と飲みに行って、そこで日出美さんと会って…。うー、その先の記憶がない) 「早くシャワーしておいで。昨日はすごく酔ってて、そのまま寝ちゃったから」 「はーい」 (ちゃんとうちに帰って来たんだ…) 乃梨子はベッドから起き上がると、浴室へと向かって行った。 「ふー、記憶がないみたいだな」 浴室へ向かう乃梨子を見送った祐麒は、フゥと溜め息をつく。 よく見ると、祐麒の首筋には2つほど痣ができていた。 実は胸や背中などにも同じ痣が出来ていた。そして、それらはすべて吸われたような鬱血をしていた。 「…リコ、酔うとエロくなるうえ、キス魔になるんだよな…」 そうつぶやくと、祐麒はコーヒーの準備をはじめる。 「まぁ、あんなリコも好きだけどね」 事実はこうである。 4人で飲んでいたところ、酔い出した乃梨子がまず瞳子に絡みはじめ、つぎに可南子にキスしようとし出して、 そこで日出美が祐麒に電話。 そして迎えに来た祐麒にいきなりキスをし、帰って来るなり、祐麒の服を脱がし、体中にキスの雨を降らした。 そして、一通りキスをし終えると、そのままバタリと寝付いてしまったのである。 「ごめんね。朝食作らせて」 「良いって。どうせ今日は休みなんだし。たまにはこういうのも楽しいしさ」 「ありがとう」 そして朝食がはじまる。 携帯を換えたせいで、書きかけの20××シリーズを2本、転送し損じ、完成が遅れることになりました。 ごきげんよう、就活苦戦中の川菜です。 ストレスを食べ物で発散するもんで、おかげで体重がベストから3キロほど重目です。 さてさて、今作。 思い付いたのは友人とのこんな会話から。 P「最近、昼夜が逆転しかけててさぁ、朝起きるのが辛くて」 友「おまえさん、寝起きは良い方なのにな。酒飲んでても起こせば普通に起きるし」 P「酔っ払って記憶無くすこと無いから」 友「おまえさんなら、酔っ払って女の子を口説いた挙句、朝起きたらベッドの横に裸の女の子が居るって事はないわな」 そこから、『なら女の子が酔っ払って、気付いたら朝だった』ネタを思い付いた次第でございます。 そして被害者は同居者の居る乃梨子となりました。 うーん、好きな娘にあんなことされたら、さすがの祐麒でも悶々としたでしょうね(笑) 時間軸としては、結婚直前ぐらいですかね。祐麒が祐巳の陰謀で福沢家を追い出されてしばらく経った頃ですね。 次作は今書いてる某所のメガネ企画のが書き終わった後になると思います。
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