■ 7・7(加筆vr.) 「雨、あがったね」 「うん。それにしてもすごい夕立だった」 「これで2人は何年かぶりの公開デートね」 「そうだね」 「じゃあ、また後でね」 「うん」 「…なんて会話があったら面白いんですけどね」 「でも祐巳、あたしならゆっくり2人で居たいわ」 「あたしもです。…今夜は一緒に居ましょうね、お姉様」 「一時も離れないわよ」 そう言って祥子は祐巳を優しく抱き締める。 「はい」 突然、短冊とマジックペンを渡され、日出実と笙子は互いの姉に何を書けば良いか尋ねる。 「あなたたちの勝手にしなさい」 「ちなみに、由乃さんは『菜々が令ちゃんをボコボコに負かせます様に』、 可南子ちゃんは『インターハイに鯨さんやケロちゃん、明日香さまたちと出れます様に』とか書いてるわよ」 各自の願いを聞いた2人は、すぐさま短冊に願いを書き込む。 「出来ました」 「あたしも出来ました」 二人はそのまま笹に短冊を結ぶ。 「見せてくれないの?」 蔦子の問い掛けに、笙子は 「写真を撮られる以上に恥ずかしいので秘密です」 と答えた。 「日出実は?」 「あたしも同じです。見せるぐらいなら、お茶会スールにされた方がマシですので」 そう顔を真っ赤にして短冊を結ぶ。 翌日、笹を回収に来た園芸部の部員によって、二人が書いた願いは姉の知るところになるのだが、 それを見た2人とも、その日は顔に締まりがなかったという。 言い訳 この作品、15分で思い付き作りました。仕事に行くと中の自転車漕ぎつつ書いてました。 空の上の二人の様に、僅かでも皆さんに幸せでありますように。 改訂版あとがき 送って丸一日たち、段々恥ずかしくなって、光学姉妹と新聞姉妹の話を加筆させていただきました。 強者2人をダメにするほどの願いですから、マックスコーヒー並みに甘いんでしょうね(笑) ちなみに、可南子主役のは現在執筆中ですので、しばしお待ち願います。
...Produced By 川菜平太 |